マザコン

 

ザコン男、マジで無理じゃない?絶対結婚したくない!!って割と昔から思ってた。

ザコン男が無理じゃない女っているのだろうかとさえ思う。少なくとも歓迎される要素ではないと思っている。

 

私自身は母とめちゃめちゃ仲が悪くて、思春期から家を出るその瞬間までめちゃめちゃ喧嘩をしていた。何ヶ月も口きかないことが年に何度もあった。

10代の子ども相手にあそこまで意地張るか?と母に対して思うところもあるが、どう考えてもこっちが暴言暴力をはたらきすぎていたなと今は分かる。母は運動神経がめちゃめちゃよくて、私の運動神経がめちゃめちゃ悪かったのは我が家にとって幸運だったと思う。大きな怪我は誰もしていない。

反抗期の子どもが壁に穴開けたみたいな話を読んで驚いてしまう私は、ふすまの紙を破る程度のことしかできなかった。無力。

とは言え私(心が狭い)が母の立場で、子が私のような子であったら、絶対に大学にやってないし、18歳になるより前に殺してるんじゃないかと思う。そのくらい反抗した。

そんなわけで、一番理解不能な存在がお母さん大好きなマザコンなのである。

 

ところがどっこい、最近気づいたのだが、私自身もまあまあのマザコンのようであるという話だ。

 

私は母の人生をおおむねトレースしつつ生き直してる。

私のスペックが母の下位互換なので、それなり下位互換低空飛行だが、それをしている。積極的にそうしたつもりはなかったが、いつの間にか大体同じようなことをしていた。

職業なんかは分かりやすくて、この職についたときは父(現役)と同じ職業と思っていたが、かつて母の職業でもあった。

結婚に際して夫婦別姓を希望しているのも同じで、母は改姓したが、私は夫になる人に改姓してもらった(私の人生設計では私が結婚する頃には別姓制度があってそれを利用する予定だったが狂った。この恨み辛みは別で書く)。しかも私は母の旧姓に改姓してから入籍したのである!

専業主婦?パート主婦?絶対イヤ!正社員で働き続けたい!!って思っているのも、「当時はそうするしかないと思っていたけれど子どもが出来たからって正社員を辞めなければ良かった。」とボヤいた母の影響な気がする。当然他にも金銭的な理由とか時代もあるけれど。

 

この間って言ってももう半年以上前だけどヤバいなと思ったのは、結婚指輪を見に行って、見に行くだけのつもりが気に入ってしまって買う雰囲気になってしまったときに、LINEで「これ買うのどう思う?」と相談しようと思ってしまった瞬間だ。金額が小さくないので日和ってしまったわけである。

結局、「結婚指輪買った」と報告だけしたのは私のまともさの勝利だと思う。

 

別に母は自分で叶わなかったものを娘にやり直させたいとは思ってないと思う。何も押し付けられたことはない。完全にこっちが勝手にやっている。

性格とか思考回路、特性が似過ぎているところがあるなと思うし、私個人でどうしてもやりたいことなんて何もないので、母の職をパクるのも母の後悔をやり直すのも、損にはならないと思われるので選択としては合理的で正解だと言える気もする。

実家を出るまでめちゃくちゃ憎んでいたが、一人暮らし(まあまあ近所)を始めてからいい距離感で、それはまあいいことだと思う。

この間初めて実家にお取り寄せグルメを送った。

自分でちょっと結構マザコンかなと思うけど、側から見れば孝行娘くらいの感じで生きていきたい。

 

というわけで神戸魔法の壺プリンおすすめ。